さいじょーさんの「好きな元素はタングステン」

これは文句やない。世直しや。

レタス△△個分に騙されるな。

こんにちは、さいじょーです。

 

 

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突然ですがみなさん、こんな表記を見たことないですか?

 

 

「レモン30個分のビタミンC!」

 

「レタス15個分の食物繊維!」

 

 

 

 

 

 

異議ありっっ!!!!!

 

 

 

 

 

 

健康食品を謳っていたり、栄養が豊富に含まれていることをアピールしたりする商品によくこんな表記が使われていますが、

 

その、「○○が△△個の」の部分、ほんとにどれくらい含まれているか知っていますか?

 

 

ここから少し掘り下げていきましょう。

 

レモンの場合は、可食部100gあたりのビタミンC含有量は100㎎、

この可食部には、廃棄部分に「種子及びへた」となっているので皮も含まれています。

 

30歳までの男性の1日の摂取量の推奨値が100㎎となってますので悪くない。悪くないのですが、

同じ果実類でいくとキウイフルーツ(黄)が140㎎、野菜でいくとパプリカ(赤)が170㎎と身近で摂取しやすい食材の中にもっとすごいヤツがいるんですよね。

 

とはいえ、どの食材を選んでも1日の摂取推奨値には届きそうなので決して悪くはない。

 

 

 

問題はレタス。

可食部100gあたりの食物繊維含有量は1.1g、1日の摂取推奨値は21g以上。

 

この100gあたり1.1gという含有量、大したことない。ほんとに大したことない。

 

ここが一番ムカつくとこなんですよ。

 

 

身近な食材と比べましょう。以下、すべて可食部100gあたりの含有量です。

 

・トウモロコシ         9.0g

・オクラ(茹で)      5.2g

・アーモンド        11.0g

・ゴボウ(茹で)       6.1g

いんげんまめ(茹で)13.6g

 

ほら、量的に100g食べれそうなものだけでもこんなに含まれてるんですよ。

5.0g以下のものは挙げなかったですが、ニンジン・カボチャ・サツマイモ等、野菜や果実の類は結構な割合でレタスの1.1gを上回っています。

 

 

 

ほいでこれ、びっくりすんで?

 

・ホットケーキ  1.1g

 

 

 

いやもうレタス書かんでいいやん。

「ホットケーキ△△個分の食物繊維」でいいやん。笑

 

 

 

つまりはこれ、ある種の伝統的に

レモンやレタスがその栄養素の代表格のような認識を植え付けられたうえでの

数字のトリックのようなもので、

 

「トウモロコシ1本分」よりも「レタス10個分」の方がインパクトが大きいですよね?

 

要はパッケージのインパクトなのよ。インパクツ。

 

 

そりゃもちろん、実際に食材を食べるとなると

1日の摂取推奨値とか、他に含まれている栄養素の過剰摂取とか、量や金銭的な問題とかの兼ね合いにはなってくるんですが、

健康食品の成分含有量の数字のインパクツ勝負に限ってなら他にもっと優れた食材あるじゃねーか!となるわけです。

 

含有量の少ない食材持ち出して、でかでかと△△個分!とか書いて、せこいマネしてんじゃねーよ!!と。

そしてそれを鵜呑みにしている消費者も然り。

 

せこせこ商品開発部のマーケティングにまんまとやられているわけですな。

 

※レタスは素晴らしい食材で、悪ではありません。

 「食物繊維」の土俵にレタスを持ち込む考えこそが悪なのです。

 

 

 

なので皆さん、文部科学省のHPにある「食品成分データベース」というページが参考になります!

あらゆる食品の成分含有量やその部門別のランキングを検索できますので、

摂りたい栄養素がどの食品に多く含まれているか、一撃で調べることができます。

 

 

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そして今回は例に出した食材がレモンとレタスだったので、対象となる食材に陸上の植物を出しましたが、

ほんとにヤベぇのは海中の植物、海藻類です。

 

桁が、栄養素の桁が違います。

ビタミンも、ミネラルも、食物繊維もです。

しいて言うなら脂質やたんぱく質といった動物性のものが少ないくらい。

 

コンブ・ワカメ・ヒジキ、ノリ、困ったら海藻を食べましょう。

 

島原・天草一揆で籠城し、兵糧攻めに遭ったキリシタン軍も海藻で延命しています。

 

ほんとに、笑けてくるくらい桁が違う。

その数値の差は、さながら地球に初めて襲来した時のベジータのようです。

 

一度、調べてみてください。笑

 

 

 

 

とはいえ、もちろんバランス良く栄養を摂取する体の健康も大事ですが、

食べたいものを食べる心の健康もとても大事!

年齢や性別、体格によって摂取すべき栄養も違ってきますからね。

 

足りてない栄養素を健康食品で補うことも大切ですので、

何の栄養素が1日にどれくらい必要か、それが何の食材に含まれているか、そのうえでどんな栄養素をどれくらい補えば良いか。

 

正しい知識を持って、パッケージに騙されず、豊かに過ごしていきましょう!

 

 

 

 

それではこの辺で、

ごきげんよう!!

 

 

※参考文献『八訂 食品成分表2021』

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追記:

この資料の中に記載があったのですが、ヒジキ(茹で)を調理したとき

1食50gあたりの鉄分の含有量がステンレス製の釜使用で0.15㎎、鉄製の釜使用で1.35㎎となったそうです。(1日の摂取推奨値は男性で7.5㎎)

家庭では微々たる変化かもしれませんが、「鉄なべで料理すると鉄分が摂れる」はあながち間違ってはいないのかも...