時間があったら来てください
こんにちは、さいじょーです。
僕はとある食品工場に勤めています。
高校を卒業してから、早いもので丸10年。
現在11年目に突入しました。
大きな会社ではないのですが、ささやかながら役職も与えていただき、
年齢相応にお給料の額も上がってきました。
後輩とよばれる子達も数名現れまして、そんな中で僕の役割といえば、
日々の生産業務はもちろん、場内の環境改善や若手たちへの教育といったところでしょうか。
特に後者。
環境改善に関しては、生産業務における「無駄の削減」「高効率化」「危険・リスクの低減」がメインで、
若手たちにもどんどん提案をさせます。
必要な備品等があれば僕が調達しますし、それが高額であれば上司への許可取りも僕の仕事です。
そしてその改善内容が適切かどうか、もっと良い方法があるか、それにはどうしたら良いか、助言するのも大事な役目。
カッコよく言うなら「アドバイザー」ですな。
そんな日々の中、
自分の業務を遂行することはもちろんやりがいの1つなのですが、
それより何より一番嬉しいのって、実は後輩から言われる「時間があったら来てもらってもいいですか?」のひと言なんですよね。
自分を頼ってくれる嬉しさと、
「何か」を頑張ろうとしている意欲。
意欲。そう意欲。
これめちゃくちゃ大事。
意欲さえあれば技術なんてあとからついてくる。
自分発信でなにかをしてやろうという意欲が見える子になんて、いくらでもサポートしてやる。
まして自分を頼ってくれているのだから。
そんなに大きい会社ではないので、生産業務に止まらず環境改善・衛生・設備管理、
専門の部署が無い分、なんでも自分たちでこなさないといけないんですね。
なので常に体だけではなく頭も動かし続けないといけない。
それにはまさしく意欲が大事なのです。
「思考回路を止めるな」
これが僕から後輩に課している口ぐせのようなもので、
そんなことを言い聞かしている子たちから、来てくださいなんて言われたらそんな嬉しいことないでしょう?
かく言う僕も、そんな後輩たちに追い越されぬようにしないといけないもので。
次回の記事で後輩たちの教育と、自分の頭を使うトレーニングも兼ねたとあるトピックをご紹介しましょう。
もっと後輩に頼られたい。笑
それでは、ごきげんよう。
白い卵と赤い卵は何が違う?
こんにちは、さいじょーです。
前回に引き続き、卵についてのあれこれ、後編!
前回の記事では、「赤みのある卵黄は栄養価が高いのか」「卵黄を箸で摘まめる卵はいい卵なのか」の2点を解説してきたわけなんですが、
今回の1つ目は、
◎殻の白い卵と赤い卵は何が違うのか
これはですね~
僕の身の回りの人たちはかなりの割合で固定観念がありましたね~
スーパーでも赤と白と2種類並んでるところありますよね。
そしてだいたいが、赤い卵の方が高いでしょ?
だから赤い卵の方が良い卵だという認識の方が多いと思うんですよ。
しかしですね実は、赤い卵も白い卵も、中身は一緒です!!
では何が違うのか。なぜ値段に違いがあるのか。
それは、産んでるニワトリの種類が違います。
そもそもニワトリには、卵を産ませることに特化した卵用種、肉質の良い肉用種、その中間の卵肉兼用種というものがいます。
よく見かける白い卵は、卵用種である「白色レグホーン」
赤い卵は、卵肉兼用種である「ロードアイランドレッド」や「ボリスブラウン」が主流です。
他にもプリマスロック系やコーニッシュ系とかもいるので調べてみてください。
僕のお気に入りは「横斑プリマスロック」。超かわいいです。
で、白い卵を産む白色レグホーン、とにかく産卵率がエグいのです。
めちゃくちゃ卵産む。これでもかってほど産む。
養鶏農家からすれば、毎日全てのニワトリに同じ量の餌と水、もっと言えば光熱費なんかもかかるわけですから卵を産んでくれれば産んでくれるほど、儲けになる訳です。
僕が通っていた農業高校では最大で約1,000羽のボリスブラウンを飼育していました。
当時で産卵率は80%程、1羽あたりの年間産卵数は250個前後だったと記憶しています。
対して白色レグホーンは産卵率90%、1羽あたりの年間産卵数は300個を超えます。
350個を超える記録が残っているとも聞いたことがあります。
その分、卵殻として多量の炭酸カルシウムを体内から排出し続けますので、安い卵は殻が薄め。おそらくコストダウンの一環としてカルシウムを補填する餌が十分ではないのかな。
ということで、白い卵は生産量が多いという理由で安価なのです。
しかし日本人にはなぜか「赤い卵の方が高級感がある」、という先入観で高く売れる。
ボリスブラウンの赤い卵は白色レグホーンに届かない産卵率の低さを、高めの売り値でカバーしているのでしょう。
前記事でもお話ししたように、
「卵黄を赤くする」や「いい餌を与えることで栄養価が高い」といった大したことない文句をアピールすることによって、それが付加価値として高値でも売れる要素になっているみたいです。
結論、赤い卵が高価なのは日本人の先入観を利用したビジネスだった!!!
(語弊まみれ)(養鶏農家さんごめんなさい)
ま、日本の鶏卵の自給率はほぼ100%に近いですからね。
何買っても国産の安心できる農場で採れたものですよ。
深く考えず好きなものを買いましょう。ただ、中身は一緒です。
◎卵のサイズが変わっても、卵黄のサイズは同じ。
はいそうなんです。
Mサイズ、とかLサイズ、とか売ってますよね。値段も違うし。
鶏卵には重量別に規格があります。詳しい重さはもう忘れちゃった。
なんだったかな~、あるんですよ、48~52g(多分数字間違ってる)はMSサイズ、みたいなやつ。
5gおきくらいにM、L、LLとサイズアップしていくんですが、
双子とかそんなんを除き、基本的に卵黄の重量はあまり変わりません。
じゃあ何の重量か。
卵白なんです。
卵1個に占める卵白の割合が、小さい卵ほど少ない、大きい卵ほど多いということです。
なので料理、特に製菓で使用する場合なんかに卵白が多い方が良いか、少ない方が良いか、で選んでください。
メレンゲいっぱい作りたい方はLサイズを選んだり、ね。
そんなこんなで前記事から続いて、誤解されやすい卵のあれこれ、お伝えしてきました。
・卵黄は赤い方が良いか
・卵黄は摘まめる方が良いか
・新鮮な卵の見極め
・赤玉と白玉
・卵のサイズの違い
なかなか、認識の違いがあった方もいるかと思います。
日々の食事で卵めちゃくちゃ使いますからね。
こういった知識のもと、自分の好みに合ったお卵ライフを楽しんでいきましょう。
役立つ農業高校生の知識シリーズ、またどこかでお披露目したいと思います。
それと僕の一番好きな卵料理は、中華料理屋によくある、トマトと一緒に炒めたヤツです。(料理名知らん)
それでは、ごきげんよう。
卵黄の赤い卵は栄養価が高い!?
こんにちは、さいじょーです。
畜産物のあれこれ第2弾!!
本日は卵についてです!
さて、そもそもの卵の構造のお話をしましょうか。
ニワトリの(他の鳥もそうなのか?)卵というのは、こうなってます。
ほんとは卵殻膜や卵黄自体にも層があったり、もう少し細かな分類というものがあるのですが、
普段皆さまが目にするもので言えばざっくりこんな感じです。
また今度、ゆっくり卵の中身をじっくり見てみてください。
卵白が2種類あったり、卵黄の表面にポチっとしたものがあったり、おもしろいですよ。
そしてその、卵黄のポッチ。じつはここがヒヨコになる部分なんです。
卵黄というのはただの栄養分なんですね。
それでは本題、この鶏卵についての記事では誤解しやすい卵のあれこれをご紹介。
◎卵黄の色が濃いものが栄養価が高い?
そんなことありません。
卵黄というのは飼料、つまりニワトリが食べた物の色素によって左右されます。
もっと正確に言うと、黄色や赤色の要素を持つカロチノイド系の色素が沈着します。
普通、ニワトリをはじめとする家畜の飼料の多くは、安価で栄養価も高いトウモロコシが主流として使われています。
そのトウモロコシの黄色の成分が卵黄の色を作っているのです。
TVなんかでよく見るうえに、もてはやされている赤みが強い卵黄については
パプリカやニンジンといった赤色系の色素を持つ野菜、もしくは着色料を飼料に添加することで卵黄に赤色を移しているわけです。
なので卵黄が赤いからと言って栄養価が高かったり、値段が高価、ということには繋がりません。
そしてたまに見るのが、「高栄養価の餌を与え、ビタミンEが豊富!」みたいな謳い文句をくっつけた高価な卵が売られてたりします。
まぁそれなりに栄養価が卵に移るのかもしれませんが、正直、微々たるものです。
というよりビタミンEを摂取したかったら他の物食え。
安い卵買って余ったお金でアーモンドとか魚とかピーナッツ食え。バカか。(おっと失敬。)
少し特殊なものでは、飼料に含まれるトウモロコシを玄米に換え、色素なしの飼料を与える場合がわずかながら存在します。
これは餌代が高くなるため卵の値段も少し高価になるのですが、ほぼ真っ白に近い卵黄が生まれます。
特殊な卵として扱われたり、
製菓として使用した際に、白いスポンジやカステラの生地ができあがる、という用途で使われることがあるようです。
ちなみに僕は農業高校生時代、自分で管理していたニワトリに青色の色素をバカほど食べさせて緑色の卵黄を作ろうという実験を卒業論文として提出しました。
CG無しでこれ再現したかった。。。
どうやらほんとに沈着する色素はカロチノイド系だけらしく、青色の色素ではなんの効果もありませんでした。笑
でも成績はクラスで1番取りました(*'ω'*)♪
ということで卵黄の色は、ただの色素の沈着。栄養素価にはほとんど関係ありません!
◎卵黄を箸や指で摘まめたらいい卵?
そんなことありません。
先ほどの卵黄の色もそうですが、TV等のメディアが悪いですね。
何かにつけて栄養が高いだとか高価だとかに繋げたがるし、バカみたいな芸能人がバカみたいな顔でリアクションをする。
間違った情報をオーバーに提供するせいで消費者に誤解が生まれるのです。
しかし卵黄が指で摘まめる卵は存在します。
それは、「新鮮な卵」つまりニワトリが産んでからの時間があまり経過していない卵、です。
新鮮であれば、1パック500円する卵でも、98円で売られている卵でも卵黄は指で摘まめます。
卵黄の丈夫さというのは栄養価や、高級か否か、ではなく新鮮さがカギを握ります。
新鮮、という意味ではいい卵なのかもしれませんが。
とはいえ卵というものは20℃前後の常温の場合、1ヶ月~2ヶ月は平気でもちます。
スーパーでも冷蔵の棚には置いてないでしょう?
一番ダメなのは温度変化。一度家庭で冷蔵庫に入れてしまった場合は冷蔵をキープしたまま早めに使い切ってください。
しかし品質に問題はなくとも、やはり鮮度は劣化してきます。
卵かけご飯のように生食に使うには新鮮に越したことはないですよね。
ではこぼれ話。新鮮な卵の特徴。
まず先ほどのとおり、卵黄が丈夫なこと。
これに関連するのですが、丈夫であるということはハリがあるということ。
割って中身を取り出したときに、卵黄・卵白ともに盛り上がっていることが新鮮な証です。
図解を見てほしいのですが、卵白には2種類、
サラッとした水様性卵白と、プルっとした濃厚卵白があります。
新鮮な卵ほど濃厚卵白の割合が多いです。これが時間が経つにつれて徐々に水様性卵白へと変化していきます。
卵黄も膜のハリが失われてぺったんこになっていきます。
そして気室が狭いこと。
時間経過で蒸発に伴う中身の収縮で気室が広がります。
とまぁこんな感じですので参考までに。
古い卵の方がゆで卵にしたときに殻が剥けやすいそうですね。理由は知りませんが。
卵についてのあれこれ、実はまだまだご紹介したい内容があるのですが
長くなりましたので後編に持ち越しましょう!
それでは、ごきげんよう。
俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる。
こんにちは、さいじょーです。
「悪魔の実が実在したら何を食べたいですか?」
誰もが一度は空想したことがあるでしょう。
そしておそらくほとんどの方が理解して話の続きができるでしょう。
そう。悪魔の実とは、週刊少年ジャンプに掲載されている大人気漫画『ONE PIECE』に登場する、
食べると泳げなくなることを引き換えに超人的な能力を手に入れることのできる果実のようなもの。
これだけの認知度があるってすごいことですよね。
例えば主人公のモンキー・D・ルフィだと、体をゴムのように伸ばすことのできる「ゴムゴムの実」を食べています。
他にも体を刃物に変化させる「スパスパの実」や、雷になることができる「ゴロゴロの実」、動物に化けることのできる「ウシウシの実」や「トリトリの実」など実に多様な種類が登場します。
この漫画の舞台はいわゆる大航海時代。
数々の海賊や海軍たちが大海原にひしめき合っている世界なので泳げなくなるというのは致命的なハンディにはなるのですが、
現代の、それも現実の世界であれば泳げなくなったところで、さして大きなダメージではないでしょう。
そう考えるとどれも魅力的ですよね~。
それでね、こんな記事書いておいて、実は僕はこのONE PIECE、まだ途中までしか読んでないんですよ。
えーと、ほら、ドラゴンみたいになったカイドウに、ごしゃあああっ!ってされるところ。(伝われ)
あの辺までしか知らないので、ONE-PIECEに詳しい方がいたら教えてほしいんですけど、
悪魔の実って植物ですか?
「実」って言ってるし、果実的な見た目もしているので植物だと思っているんですけど。
あとストーリーの途中、この悪魔の実を人工的に作り出そうとする悪の組織が登場しますよね。
そして劇中でも語られているように、この世に同じ実は2個と存在しないと。
作者の尾田先生も、読者の質問に答えるときに「その実の能力者が死んだとき、またどこかの世界でその能力の実が生まれる」的なことを仰ってた記憶があるんですよね。
っていうことをふまえて、「悪魔の実は植物である」ということを仮定して話を進めるんですけど、
悪魔の実のプログラミングどうなっとん???
えーっと、要は、
食べた者を他の物質に変質させるという特性を持つ以上、
悪魔の実自体がその物質を認識しているという解釈なんですけども。
現実の植物に当てはめて考えてみましょう。
実際に植物は、自然界に存在する(自分に影響を及ぼす)ものは認識していると思うんですよ。
例えば、光に向かって花を咲かすし、重力に逆らうように芽を、地面がある方に根を伸ばす。
虫や小動物がいることを見越して花を鮮やかにしたり蜜を持ったり、それを利用して花粉を飛ばしたり。
なので悪魔の実が植物なのであれば、自然界に存在する生き物や現象を認識して、その性質を実に移す、ということは可能なのではないのでしょうか。
あと、もうひとつのパターンとして考えられるのは「ゴムゴムの実」や「スパスパの実」、「ドアドアの実」といった、伸びたり空間を切ったりという状態・性質を抽象的に捉えたもの。
これは、悪魔の実を食べた結果に起きた現象を、のちに人間がそれに近い物質名の名前を付けた、という解釈。
「スナスナの実」や「ピカピカの実」のように、確実に砂や光を模していると断言できないもの。
なのでどちらかと言うと人工物が多いかな。
あとは一部の動物(ゾオン)系。
白ひげ海賊団の「不死鳥マルコ」なんていい例ですね。
幻獣種と呼ばれる「トリトリの実モデル フェニックス」をはじめとする空想上の生物シリーズ。
もしかしたら『ONE-PIECE』の世界ではフェニックスが実在して、悪魔の実がそれを認識したのかもしれないですが、、、
でも現実的に考えると、神々しい動物のようなものに変化したのを見て、
その姿をフェニックスやペガサスに当てはめて名前を付けた。
・・・とまぁ、
悪魔の実自体がそのものを認識していたか、
人間が後から名前を付けたか、
悪魔の実が持つ可能性をつらつらと述べてきましたが、
ひとつだけ、ひとつだけどうしても納得のいかない実があるのです。
「ヒトヒトの実モデル 大仏」
???????????
????????????
いや、えっと...
???
動物でも幻獣でも空想上のものでもねぇ
完っ全っなる人工物。
それっぽい形に人間が後から名前を付けたなんてシロモノではない。
大仏は大仏としてしかありえないでしょ。
人間が生み出した宗教上の、、、あれでしょ?大仏…??
しかしこれを食ってるのが元海軍本部元帥のセンゴクさんときたもんだ。
白ひげと海軍の全面戦争のほんの一部でしかその姿を見せなかったからあまり明らかにはされていないけど、強えぇんだこれが。
そりゃあの海軍本部の頂点に立ってたんだもの。強いよ。
でも大仏...大仏て...
ちょっともっかい言わせて。
大仏てっっ!!!
『ONE PIECE』、大好きです。
超おもしろいし、みんなカッコいいし。
そして「悪魔の実」や「覇気」といった能力で
「なんでもアリ」感をやりすぎないように、ストーリーの邪魔をしない程度に程よく散りばめている感じ。
尾田先生は紛れもなく超一流だと思います。
でも、、
大仏てっっ!!!!
という、たったひとつだけの、納得いかないところでした。笑
いや、ほんとに大好きですよ『ONE-PIECE』(-∀-)
それでは、ごきげんよう。
あ、ちなみに僕は現実の世界なら「ハナハナの実」を食べたいです。
牛肉は好きですか?
こんにちは、さいじょーです。
もうはるか昔になるのですが、僕はそこそこ規模の大きな農業高校の出身でして、
(後から調べたら農業を学ぶ学校だけに、どこもそこそこ規模が大きい。笑)
学科は畜産、専攻は養鶏をとってました。
とは言え、3年間のうちの約半分は、畜産も農業も基礎的なことを一通り学びます。
その中で知った(学んだ)農業・畜産のあれこれをご紹介しましょう。
これを知った今、街中でいろいろ見つけると、「あれれ~、おかしいぞ~」となるのです。
いくつかありますが、本日のテーマはこれ。
「国産牛と黒毛和牛」
ここはみなさんご存じの方も多いかと思います。
食用として出回る牛にはいくつか種類があります。
こんな感じ。
「黒毛和牛」とは、日本古来の種である和牛のうち黒毛和種という品種を指し、
その中でもそれぞれの県で定められた規格をクリアできたものがブランド牛として高値で取り引きされています。
兵庫県が登録したオスの親を持ち、出生から肥育、流通までを兵庫県で行った牛がまず「但馬牛」という名を与えられ、
その中でも肉質や脂の質諸々の厳しい企画をクリアすると「神戸ビーフ」の名を与えられるのです。
よく「A4―8」とかいう表記を見ませんか?あれです。
牛1頭当たりから採れる肉の量(歩留まり)をABCの3段階、
※ここは実は味や質にはあまり関係ない。
肉質や脂の質を1~5の5段階、
さらに脂(サシ)の入り方を1~12の12段階でランク付けされ、「A5-12」が最強の牛肉、というわけです。
高校生時代のノートが出てきたので貼っておきますね。
懐かしいなぁ。
もう10年近く前ですよ。
僕の通ってた農業高校は数学や英語は中学レベルでしたが、
専門分野は毎日こんなことを授業でしてました。
だから当時は 畜産業界の時事にも関心を持っていたのですが、
日本一と言われる松阪牛なんかだと、最高の肉質の牛は1頭数千万円の値段がつくことがありますね。
単純にあれはヤバいです。普通ランクの牛は数十万円台が相場です。
大間の本マグロに億単位の値がつくのと似ています。完全に質をしっかり備えたハイブランドです。
対して、国内で生まれ国内で育てられた牛であれば、基本的に国産牛を名乗れるのです。
例えばオスの乳用種や、
F1と呼ばれる乳用種に和牛の仔を産ませた交雑種なんかもあります。
つまりは焼肉店やスーパーで自慢げに「国産牛」や「黒毛和牛」と掲げられていたとしても、
国産牛なんてありふれているし、「C1-1」であったとしても黒毛和種の肉なら「黒毛和牛」という表記もできるのです。
なのでそういった表面上の表記にまどわされることなく、きちんと質で選びましょう。
しかしこればっかりは用途と好みによりますので一概に肉質等級の低い肉が悪いとは言えない。
ステーキや焼き肉ではとろけるような上質な脂身が好まれますが、
煮込むような用途であれば逆に脂のノっていない赤身や固い肉質の方が良いです。
煮込むことで繊維がほぐれて柔らかくなりますが、脂ノリノリの肉だと脂が逃げてパスパスの食感になったりします。
適材適所がありますので、焼いて食うなら脂ノリノリを、煮込むならノラナイノラナイ(?)の肉を。
流通や販売において、商品の記載の裏にはこういったカラクリがありますので、
みなさんしっかり吟味して、ハッピーな牛肉ライフを楽しみましょう。
それではまた次回、別の畜産小話でお会いしましょう。
東海道新幹線のニュース
こんにちは、さいじょーです。
先日の東海道新幹線のニュース見ました?
「運転士不在で東海道新幹線3分間走行 トイレ我慢できず」
ってやつです。
どういうニュースかと言うと、
腹痛を起こした運転士がトイレに行くために、運転免許を持たない車掌を運転席に呼び、その間にトイレに行ったというもの。
この事案に対し、当事者の運転士の方は「こんなことで列車を止めるのは恥ずかしいと感じた」と話しているそうです。
そしてこれが実際にお客さんを乗せて走行中に起きたということで、国土交通省の省令に違反し、大問題となっているそうで、
このニュースを見て感じたのは、そんなことをやらかした運転士も、それに乗った車掌ももちろん悪いですが、
腹痛が原因で列車を止めることが恥ずかしいと思ってしまうような日本の文化もあまり良くないのかな、と。
いや、まずはそもそも、そんな事態もあろうかと運転士を2人態勢にしていないことも問題なんですが。
なによりほんの数分、列車を止めることが良しとされない世界がよくない。
別にいいやん。トイレくらい行かしてやろうよ。
それで数分遅れたから何?その数分で次の予定が台無しになることある?
そんなことあるんやったらもう1本前の便に乗れ。
日本の公共交通機関は、素晴らしいことなんですが世界に誇るほど定時運行が徹底されているおかげで
電車では2分の遅延ですらも電光掲示に表示される。5分になると遅延証明書が発行できるようになる。
その数分で文句を言うお客さんがいるからこそ、これほどまでに手厚い対処をしてくれているんでしょう。
何十分も遅れたらわかるよ。それなりの対応してほしいし、次の予定に影響が出るかもしれない。
でも、数分、数分よ?
「ごめんなさい、ちょっとおなか痛いんで3分ください!」
「おっけー。早よしてねー☆」
企業側も、お客側も、これくらいのノリで生きれないものでしょうか。
いやそれは日本という国の良き伝統であり文化じゃない?って思うところは
「アメリカではこうだ、ヨーロッパではこうだ」、とかき消されたりするのに
こういう悪い意味で日本人らしいところは変えないのね。海外の緩めの感情をある程度は取り入れてもいいと思うけどな~
停車駅ででも、ちょっと電車止めてサクッとトイレ行ける世の中なら起こりえないことが起こってるし、
「そう思われるかもしれない」と思う企業側も、「そう思われている」お客側も、そしてこんなことがニュースになってしまっていることも、
いろんなことが残念に感じた次第でございました。
なにはともあれ、お客さんを乗せて走行中とのことだったので、事故無くてよかったです。
JRさんも、就業ルールちゃんとしましょう。
世の中の人たちも、もうちょっと心にゆとり持ってみましょうよ。
ということで、本日はこの辺で。